読解のポイントっていろいろあるけど、
実際に問題を解くときって、どういう手順で進めていったらいいんだろ?
問題を解く手順を整理してみよう。
順をおって説明していくので参考にしてみてね。
設問をチェックしよう
読解問題を解くにあたって、まずは設問分析をしてみましょう。
疑問語や設問指示を必ずチェックしましょう。
「何を答えるべきなのか」「何を探せばよいのか」をおさえてから本文にあたると効率的です。
むしろ的(まと)がはっきりしないまま動き出すのは悪手です。
「何を問われているのか」をおさえたら、設問で指定されている条件からヒントを発見しましょう。
イメージとしては事件現場に残された物から手がかりを探すことに似ています。
手がかりが多いほど、犯人は見つけやすくなります。
コナ○くんも金田○少年も、事件が起きて即座に事件現場から飛び出したりしません。
まずは現場検証を行い、手がかりを集めるはずです。
犯人の目星もついていないのに、
「よっしゃ行くぞ!」
と日本全国で聴き込み調査を始めても、事件解決は望めません。
ますは手近なところから捜査を始めていくのです。
傍線部を含む一文をチェックしよう
さて、設問分析をして「何を問われているか」「条件・ヒントは何か」をおさえたら、
次は、本文の「傍線部を含む一文」をチェックしましょう。
大事なポイントは「一文」をチェックすることです。
一文まるごと傍線が引かれていることもありますが、たいていは一文の「一部分」に傍線が引かれています。
では傍線が引かれていない他の部分は気にしなくていいのか?
そんなことはありません。
設問の傍線は「問題として取り上げるところ」に引いているのであって、「傍線を引いてない=大事でない」ということではありません。
むしろ、その傍線が引かれていない部分こそ答えを導くカギが隠されていたりするのです。
傍線部を含む一文にはヒントがいっぱい
先ほどの名探偵の例でいえば、
事件に直接関わりのある場所で目撃者や手がかりを探すイメージです。
現場近くの住人には、事件当日に不審な物音がなかったか聞き込みをするでしょうし、事件現場にハンマーが落ちていれば、何か犯行に使われたのではないかと調べるでしょう。
名探偵は手がかりを見逃さず、そこから捜査を進めていくのです。
同じように、傍線部を含む一文には答えにたどり着くための手がかりが落ちている可能性大です。名探偵が地面に這いつくばって髪の毛1本を見つけるぐらいの注意力で手がかりを探しましょう。
「手がかり」になるのはどんなもの?
そもそも、文の意味は「一文」でひとかたまりです。
傍線部と関わりの深い情報が、その一文の中に含まれている可能性は非常に高いです。
具体的に「どういう語句がヒントになるのか」が知っておいた方がよいでしょう。
傍線部を含む一文に
- 指示語
- 接続語
- キーワード(本文にくり返し出てくる言葉)
が含まれていたら、かなりの有力情報です。
これらをたよりに、
- 指示語が指し示す内容をチェックしたり
- 接続語でつながっている文や段落を確認したり
- キーワード、またはそれと同様の意味の言葉を別の場所から探したり
とリサーチを進めていくことで、だんだんと答えに近づいていきます。
特に「同じような意味の言葉」を探すためには、当然その言葉の意味を知っている必要があります。
そうなると、やはり日頃から語句の意味調べをして語彙力を強化しておくことが大事です。
「同じような意味」の言葉を見つけられるようになると、まさに「点と点が線になる」ようにつながっていきます。こうして答えに近づいていくと、犯人を追い詰めるような高揚感に包まれることでしょう…。
このように、語彙という知識が問題解決の大きな力になります。
そういえば名探偵って物知りですよね…。
傍線部周辺の文章をチェックしよう
このようにして、設問や傍線部を含む一文から得た手がかりをもとに傍線部周辺の調査を進めていきます。比較的簡単な問題であれば、この段階で答えが判明して「問題解決!」となります。
しかし傍線部のわりと近くから答えが見つかることもありますが、一方で「そうは問屋が卸さない」ということもあります。
読解問題を解いていて
おかしい…。
このあたりに答えがあるはずなのに…。
そう思ったこともあるのではないでしょうか。
問題が難しくなってくれば、そう易々と答えられないように「傍線部のすぐ近く」だけチェックしても分からないようになってきます。
この場合、調査範囲を少しずつ拡大して答えにあたる箇所を探していく必要があります。
たとえるなら、事件現場から行方をくらませた犯人を追いかけて、じわりじわりと捜索範囲を広げていくイメージです。
気をつけなければならないのは、ヤマ勘でいきなり遠く離れた場所へ移らないことです。焦らずに足取りをおっていくことが大事です。
場合によっては傍線部から離れた場所へジャンプする必要もある。
「傍線部周辺に答えに該当する部分がない」という状況に直面した場合、やみくもに探すのは得策ではありません。
くっ!
足取りがつかめない…!
まずはキーワードや同じような内容の語句・表現に注意して本文中を検索してみましょう。
捜査は必ず手がかりをもとに行うのが原則です。
難しい問題になってくると、答えにあたる部分が傍線部から遠く離れた場所にあったり、語句をたどって探す作業を何回もくり返したり、といったケースもあります。
そして、この時に大事になってくるのが、最初にチェックした設問分析です。手がかりとなる部分をたどっていく中で、答えに該当しそうな箇所がいくつも出てくることがあります。そういう場合に「何を答えるべきなのか」「答えの条件は何か」に適した部分を探していきましょう。
「条件」で答えを絞りこめ!
分かりやすいもので言えば「字数」です。
設問で指定された字数に一致するものが正解になるので、答えを絞りこみやすい条件です。
また「答え方」も重要です。
「何か?」と聞かれているなら、答えるものは「名詞」または「~こと」という部分に注目です。案外、「答え方」に気をつけずに答えを選んでしまっていることがあるので要注意です。
このように、
設問→傍線部を含む一文→傍線部の周辺(近いエリア)→傍線部から離れた場所
と捜査範囲を広げながら手がかりを見つけ、たどっていくことで効率的に答えを探していくことができます。
慣れないうちは苦戦するかもしれませんが、知識をつけ練習をくり返していくうちにスムーズに答えにたどり着けるようになっていくはずです。ぜひ練習してみてください。
- 設問を分析して「何を答えるべきなのか」「何を探せばよいのか」をおさえる
- 傍線部を含む一文をチェックして手がかりを見つける
- 手がかりをもとに傍線部の周辺を調べる
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